「グラン・トリノ」


監督・製作・出演：クリント・イーストウッド（『チェンジリング』『硫黄島からの手紙』）
その他の出演：ビー・バン
アーニー・ハー
クリストファー・カーリー
コリー・ハードリクト
ブライアン・ヘーリー
配給：ワーナー・ブラザース映画

概要：朝鮮戦争の帰還兵ウォルト・コワルスキーはフォード社を退職し、妻も亡くなりマンネリ化した生活を送っている。彼の妻はウォルトに懺悔することを望んでいたが、頑固な彼は牧師の勧めも断る。そんな時、近所のアジア系移民のギャングがウォルトの隣に住むおとなしい少年タオにウォルトの所有する1972年製グラン・トリノを盗ませようとする。タオに銃を向けるウォルトだが、この出会いがこの二人のこれからの人生を変えていく。

評価：★★★★☆
感想：話題のクリント・イーストウッド作品を観てきました。
度肝を抜かれる爆破アクションこそないけれども、あっと驚くどんでん返しもないけれども、笑いと親子愛のアメリカ的なハードボイルドな映画でした。
話の展開こそ先の読める内容だが、何とも心に響く映画でした。
賛否の分かれる内容ですが、高評価なのもうなずけます。
指で銃のうちマネをするときはダーティーハリーのようでした。カッコイイのだ。

（以下ネタばれ）
最初の孫たちは演技とはいえ何とも不謹慎で腹立たしい。ただあれがあったからラストの遺産相続が痛快だったのだろう。肉だんごにお気に入りのシーンは笑えた。流しの修理中に換気扇故障も笑えた。床屋の汚い言葉のやり取りも笑えた。クリント・イーストウッドとしては珍しく娯楽要素の多い映画でした。なので余計にラストの懺悔や髭剃りやジャケット新調は切なく悲しい。