「アイルトン・セナ ～音速の彼方へ」

監督：アシフ・カパディア
出演：アイルトン・セナほか
配給：東宝東和

概要：1960年、サンパウロに生まれたアイルトン・セナは1984年にF1デビューを果たす。ロータス、マクラーレン、ウィリアムズと名門チームを渡り歩いた彼は、3度もワールドチャンピオンの座に輝きF1界を席巻。その華々しい活躍の陰で、アラン・プロストとの確執などさまざまな葛藤の日々が、彼自身やレース関係者、家族の証言から明かされていく。

評価：★★★★★（満点）
感想：アイルトン・セナ生誕５０周年記念作品を観てきました。
客入りはまずまずでほぼ同年代か少し上の人でした。
ナレーションやナビゲーターはなく、ドキュメンタリーとして当時の映像やインタビューで構成された本作は見ごたえのある素晴らしい内容でした。
結果日本ＧＰの映像が多いのもとてもありがたい。
文句をつけるとすれば字幕が読みづらい。場面によっては全く読めない。誰も出来上がった作品の確認をしなかったのだろうか。非道いぞ。

セナは自分の中でのヒーローでありファンであり憧れでした。
マクラーレンＭＰ４／４でプロストとコンビの頃からずっと応援してました。
圧倒的な強さと常に速さを追求する様はカッコよかった。
プロスト、マンセル、シューマッハとライバル達との対決はエキサイティングだった。
レギュレーションの変更で負けが増えてきても、雨しか勝機がなくなってきても、日本人ドライバーがいろいろと出てきても、ずっと好きで応援していたＦ１ドライバーはセナでした。
問題の１９９４．５．１は、いつもは決勝をビデオに録画して次の日にじっくり楽しんでいたのが、偶然にもＦ１放送前のスポーツニュースで事故映像を見て慌ててタイマーを解除して録画しなおした覚えがあります。その後レースの中継が流れて、ニュース速報が流れて、レース放送中断で三宅、今宮、川井アナが涙をこらえて中継で死亡報告。結局あの日は一睡もできずただただ呆然としていたまま仕事に行きました。
本作で、忘れていた当時の思い出がよみがえりまして、涙が溢れました。いろんな意味で多謝。

【以下ネタバレ】
希少なブラジル代表カート時代の映像は初めて見た。年末特番で司会の女性がキスし続けるところは笑えた。ベルガーとかマンセルとかアレジとかシューマッハとか他のドライバーの話も聞きたかった。上に書いた三宅さん達の中継の一部が流れたが、あれは他国でも上映されるのだろうか。フジテレビに許可が取れたのならレース中の音声や音楽も日本のに変えてほしかった。古舘伊知郎が「音速の貴公子」と命名するとことか。ＥＤクレジットでセナ財団の管理者がプロストと出るのは確執が友情に戻っている証拠だと思いたい。あと本田宗一郎と抱き合うシーンも流れたが、こっちは本編に入れてほしかった。